ジャッキー・バーク二世の叡智 ジャッキー・バーク二世は、マスターズとPGA選手権の二つのメジャー優勝と17回のPGAツァー優勝、五度のライダーカップ参加など、華麗な経歴を誇っています。@ トップ・クラスのゴルファーたちを教えるインストラクターの仕事は大変だ。 連中は段階を踏んで教わろうとするのではなく、すぐ上達したいと熱望する。 忍耐などということを考えない。 一つ覚えると、すぐさま次のことに移ろうとする。 彼らは柔道や空手のように、どんどん帯の色を変えたがる。 ゴルフにおいて黒おびを得るには、しばし赤おびに戻らなくてはならないことがままあるのに。 ・あるラウンドで、8番アイアンを四回もピン傍に寄せたとしても、あなたが8番アイアンをマスターしたということにはならない。 次のラウンドでは、コース・コンディション、天候、あなたの体重など、全てが異なっているだろうからだ。 ・両手でバックスウィングを開始したら、身体が手に追いつくことは絶対にない。 バックスウィングでは、両手は身体の回転にやや遅れながらついて行くべきものだ。 ダウンスウィングでも、両手は身体の動きを追いかける。 手と腕は速く動くものだが、身体を追い抜いてはいけない。 身体の内側(胴体)が外側(手・腕)をリードするのだ。@ ・バックスウィングのトップに到達したら、重力に仕事を引き継げ。 ダウンスウィングを開始するための急激なパワーなど必要ない。 そんなものはあなたのタイミングを破壊するだけだ。 速度とパワーは徐々に蓄積されるべきものだ。 ・私があるゴルフ・クリニックに出た時のことだ。 観衆の前で、初級・中級・上級レヴェルの三人のアマがボールを打った。 その時の上級者は十代の青年で、素晴らしいショットを打った。 クリニック終了後、私はその青年の父親に、どんな風にあれほどソリッドに打てるように教えたのか尋ねた。 その父親の方法は次のようなものだった。息子の打席の前1メートルのところに二本の杭を打ち、ロープを張った。7番アイアンを息子に渡し、『ロープの下を潜るように打て』と命じた。 どんなゲームであれ、低いボールは高いボールに優る。 ゴルフでは特にそうだ。@ 低いボールは風の影響を受けることが少...