レイドオフは、ゴルフスイングを飛球線後方から見た際、クラブヘッドが背中の後ろに上がるトップの形です
逆に、トップで背中の方にクラブヘッドが上がらず、頭よりも前方に上がればシャフトクロス、
日本の一般的なゴルフレッスンでは、レイドオフか自分ではわかりずらいですが、シャフトと飛球方向に平行が理想的な形で、シャフトクロスは良くないとされています。
シャフトクロスは「オーバースイング」だと言われて、大抵が矯正されます。
シャフトクロスだと、ダウンスイングでアウトサイドインになりやすく、スライス傾向なら、シャフトクロスしていると増々スライスが止まらなくなる可能性があるので、レッスンで矯正の対象になる訳です。
しかしシンプルなゴルフを目指すなら、極端にならなければレイドオフよりも、シャフトクロス気味の方が、アマには向いています
レイドオフのデメリットは、必ずアームローテーションが必要になる事です。
レイドオフのように背中の後ろでトップを作るには、必ず両腕の前腕を時計回りに捻る必要があります。
腕を回転させずにクラブを上げようとすれば、クラブヘッドはシャフトクロスの位置か、せいぜい頭のちょっと後ろくらいの位置が限界です。
つまり、レイドオフとシャフトクロスの違いは、見た目だけではなく、前腕の回転=アームローテーションが必要かどうか、という事が大きな差なのです。
レイドオフは、スイングプレーンがフラットに近くなるので、インサイドからクラブを振りやすい(=ドローを打ちやすい)、酷いダフリが起きにくい、というメリットがあります。
一方でシャフトクロスはスイングプレーンがアップライトになるので、位置エネルギーが増して飛距離が伸ばしやすい、
そして、アームローテーションが不要なので、方向性がよくなります。
アマはアームローテーションをしない方が良い
ツアーのトッププロでは、レイドオフ派とシャフトクロス派の違いが、はっきり分かれています。
リッキー・ファウラーやセルヒオ・ガルシアなどが、レイドオフで活躍するプロの代表格です。
一方でバッバ・ワトソンや渡邉彩香プロは肘が大きく空いてグリップが頭上に来るシャフトクロスのトップです
アームローテーションの必要性は、プロの間でも賛否両論がある訳ですが、一つだけ確実なデメリットは、腕を回転させればスイングが複雑になるという事です。
バックスイングで腕を捻り上げれば、当然ながらダウンスイングで腕を左(反時計回り)へ捻り戻す必要があります。
そのタイミングが遅ければ右へプッシュアウトスライスが起きますし、速く戻しすぎれば左へ引っ掛けます。
腕を捻るアームローテーションは、ゴルフスイングを複雑にし、ショットの方向性を損う行為なのです。
練習量が豊富なプロゴルファーならいざ知らず、アマにはアームローテーションは不要でしょう
アームローテーションを行わなければ、スイング中にフェースはボディーターンの角度(約90度)以上は開閉しませんし、腕を使わず身体を戻すだけでフェースもスクエアに戻るので、ショットの正確性が増します。
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多くのアマチュアゴルファーがスライスが治らないのは、レイドオフのトップを作ろうとして腕を捻り、フェースを開くことが最も大きな原因だと思います。
レイドオフとシャフトクロスの違いまとめ
・トップでクラブヘッドが背中側にあるのがレイドオフ、飛球線より前(頭上側)に来るのがシャフトクロス
・一般論ではシャフトクロスはスライスの原因とされ、矯正される
・しかしレイドオフはアームローテーションが必要なので、フェースが過剰に開いて、むしろスライスを増やす要因になりがち
・シャフトクロスはアップライトなスイングなので飛距離が伸ばせる
シャフトクロスは確かにアウトサイドイン軌道になりやすいですが、フェースが開いてインパクトするプッシュアウトスライスより、遙かにマシです。手っ取り早く100切りしたければ、レイドオフのトップを諦め、アームローテーションを捨てることで方向性と飛距離のアドバンテージを得る事に注力すべきだと思いますよ。
但しシャフトクロスは、如何にも素人っぽくて格好悪く見えるのがデメリットですが・・・。
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